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zoom RSS なぜ学童保育が必要で"放課後教室"ではダメなのか?

<<   作成日時 : 2006/09/30 21:43   >>

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来年度から全小学校で放課後教室 共働きは夜までという記事が出た。

全公立小で“放課後教室”…共働きには時間延長も
文部科学省と厚生労働省は、来年度から全国すべての公立小学校で、放課後も児童を預かることを決めた。
 スタッフは教員OBや地域住民で、勉強やスポーツのプログラムを用意して、児童が放課後を学校で過ごす環境を整えるほか、共働き家庭の子ども向けには、さらに時間を延長する。
 子どもが安心して遊べる居場所づくりや、子育ての負担軽減による少子化対策につなげるのが目的で、2007年以降、大量退職する教員に活動の場を提供する狙いもある。両省では、来年度の総事業費として約1000億円を見込んでいる。
 今回の事業は、全児童対象の時間帯と、それ以降の、親が留守の家庭の子どもを対象とする時間帯の2本立て。小学校内での活動が基本で、空き教室や体育館、校庭などを利用することを予定している。(読売新聞) - 8月29日14時41分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060829-00000004-yom-soci

<文科省>「放課後子ども教室」設置へ 来年度予算概算要求
文科省は29日、ほぼ全公立小学校に相当する2万校で、放課後や週末に児童を預かる「放課後子ども教室」を来年度から設ける方針を明らかにした。来年度予算の概算要求に約138億円を盛り込んだ。空き教室などを利用し、退職した教員や大学生らが勉強やスポーツを無料で教える。(毎日新聞) - 8月29日22時54分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060829-00000130-mai-pol


その前に、まず「学童保育とは何か?」
「10歳未満の児童で、放課後に適切な遊び及び生活の場を与えて、健全は育成を図る事業」のことを言う。

つまり、保育園に通っていた子が小学生になると学校が終わった後学童保育に行って、第二の家族のようにそこにいる子供達や指導員さんと、毎日を過ごすのである。

放課後教室では、なぜ問題なのか?を話す前に、学童保育の定義をもう少し噛み砕いてみる。

学童保育については、実際は児童福祉法第6条の2第7項で下記の通り定められている。

児童福祉法 第6条の3[改正平成18・6・21・法律83号(未)(施行=平18年10月1日)]
「この法律で、放課後児童健全育成事業とは、小学校に就学しているおおむね10歳未満の児童であつて、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、政令で定める基準に従い、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業をいう」


「放課後児童健全育成事業」とは書いてあるものの、「学童保育」という明記はされていない。。しかし大切なのは学童保育であることが必要なのではなく、現在の学童保育が持っているような「共働きの親の子供達等が、第二の家庭にいるようにほっとしたり、のびのびとすごせること」が必要なのだ。

児童福祉法第6条の2第7項にしたがって言えば、あちこちの放課後教室に関する記事からは
「放課後に適切な遊び及び生活の場を与えて、健全は育成を図る事業」の「生活の場」の部分が、抜け落ちているのだ。

来年度から全小学校で放課後教室 共働きは夜まで一部引用
授業の予習・復習などの「学び」や、野球、サッカーなどの「スポーツ」、図工、折り紙などの「文化活動」、地域のお年寄りなどとの「交流」、お手玉やメンコなどの「遊び」といったプログラムを行う。(略)
保育士や教師の資格を持つ専任の指導員が生活指導などを行って、遊びの場を作る。


どこにも「生活の場」ということが書いていない。子供は、その場で遊んだり勉強したり必ず何かをしてすごす事を要求されるのだとしたら、子供はどこでほっとしたり、ぼーっとしたり、すればいいのだろう?学童保育は大抵が普通のマンションや一戸建てなどで預かられるため、そこにきている人たちが(大人数過ぎるところは除く)家族のように、お掃除のしつけや、トイレ掃除も当番でしたり、夏休みはみんなでご飯を作ったり、密な信頼関係を結べる。
こういったところで育まれるのが、現在問題視されている「コミュニケーション能力」ではないのだろうか?単に遊び場を提供され、素人の人たちが単に怪我などの監視と入退場チェックをしているだけの放課後教室(あくまでも現在の)は、少なくとも我が子の小学校で開放している所は、子供がどこでケンカしていようが気にもしていない。

なぜなら、、、

現在の放課後学校開放や、放課後教室のようなものは「単なる遊び場の提供」であり、「ご家庭で責任を持って遊びに来させてください」という立場をとっているからである。
従って、保育園と似た機能を持つ学童保育、つまり生活の場としても子ども達と付き合っていく学童保育と、放課後教室は似て非なるものなのだ。
子供の入退場は管理するものの、親が希望したら行かせる「遊び場」に過ぎないので、時々「子供が間違って家に帰ってきてしまったが、学校はそれを把握していなかった、いなくなったことすら気づいていなかった」という親御さん、いらっしゃいます。

遊び場として学校を開放しているだけで、親が働いていて親の代わりにその子の安全や生活の場を確保してくれているわけではないし、いるのはボランティアのママが指導員としていたり、素人集団がただ見ているだけで児童心理学にも精通したスタッフなどというのもない。

家に必ず誰かがいるか、パートタイムで働くなどで、比較的時間の自由が利く親にとっては無料で子供を預けられて(居場所があって)良いだろうが、働く親の子供達の居場所としては、本当にただ「入れ物」だけの提供で、中身がないのが現状なのである。

いざ迎えに行ったら「今日は来てませんよ」なんて言われても、それから探しても昨今の状況では、命すら危ぶまれる。

こういったことが当事者以外にはなかなか理解されず、学童保育の入所待機児童が多い事から受け皿が必要であるという事で、安易に学校という場が選ばれてしまっているように見えてならない。

確かに、国は「入れ物」を作る所だろうからトップダウンするだけで良いだろう。
しかし、「生活の場」という、子供の心の成長の部分をないがしろにしては、良い会社に入ること、良い学校に入ることを大切にしてきた時代の申し子が、情緒不安定で人間力が育たなかったように、同じ過ちを繰り返すことになる。

これは多くの親たちが感じている「しわよせが子供達に来る」と感じている部分のことである。
子供には、入れ物よりも心が必要なのだ。

・・・というわけで、国がこういった事を実現できないのなら、高くても民間の学童保育に預ける事になるだろう。
なんてお金がかかる国なんだ!
では仕事をやめたら?という声が聞こえてきそうだが、辞めても何も楽にはならない。
収入的に厳しくなるだけである。これからお金がいるんだもの!率のいいところで稼がなくちゃ。その場を持っているのなら辞めずに続けなくちゃ。

一時のこととして諦めてはいるものの、やはり、子供が生活する質が悪ければお金で何とかする。子供を大切に思えば、お金が少々かかっても、ものを考える事の出来ない国の妙な方針から子供達を守るために、私はお金を使っている。

幸いにして、子供が通う学童保育は裕福ではないけれど、愛に溢れ、やさしい人たちに恵まれているから、今は良いのですが、今後なくなるとお金をつぎ込んで民間に行かざるを得なくなる。

意識のある民間経営者がいてくれる地域ならお金で何とかできるが、そうでない地域は、子供の心に配慮できない国の方針に翻弄されたまま、育てていかなくてはならないのだろうか。

●わくわく(神奈川県川崎市の放課後クラブ)の問題点

●放課後こどもプランへの要望

●一人の親はなぜはまっこ(神奈川県横浜市の放課後クラブ)を選ばないのか?

●学童保育(大阪)

実際の子育てパパの目線からの取材・体験を元に、「どのようなところを選べば良いか」「よい保育園とは何か」という問題に真っ向から直面し、「こどもにとって一番良い環境とは何か?」を考えた一冊
間違っていませんか?あなたの保育園選び―子育てパパが見た現代保育園事情の裏表
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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
よくぞ言ってくださいました。
私は今「放課後子ども教室」で勉強を教えているものですが、
「子どものために」という意味合いから
管轄の市役所(の担当者)に色々な希望を出しているのですが、
返ってくる返事の内容はいつも
「費用が無い」とか、「そういうことは他の講師が嫌がる」とか、
「ここの学校だけそんな勝手は許されない」とか、
そういった「大人の都合」ばっかりなんです。
この間も詰めて話をしていたら、「数年後には無くなるだろう」というようなニュアンスのことまで言っているのですよ…。
生活や文化も含めて色々なことを学ばせてあげたいのに、この記事のとおり「入れ物があるだけ」の状態です。
本当に文部科学省は何を考えているのやら…。泣きたい気持ちですよ。
ももきち
2007/09/03 18:50
ももきちさん、日ごろから子供たちの活動に一人の親として感謝致します。ベビーが小さい時を除き保育園や役所と色々と改善を試みてきましたが・・・つくづく、日本の「お役所」、いえ日本全体が貧しいんですね。
お金持ちの多いどこぞの国は、子供の教育を大切にし、それは勉学というだけではなくて、お金をどう扱うのか人としてどう在る事が豊かなのかという事を教える事です。
お役所は、少子化になる前に「子供産まなくなるぞ」といっても動きませんでしたが、数値となって現れて急に少子化対策をし始めました(頓珍漢ですけど)。期待しても無駄なので、どう動かすかを考えるしかないようです。学童や保育園の助成金も、前振りせず削減しております。きっと彼らの老後にこのツケが返るでしょう。人を大切にする事を教えてこなかったのですから、自分で身の回りの世話を出来なくなった老人を世話することなど思いつかない子供が育っていても不思議ではありません。
ひとまずうちの周りの子はこんな子にはさせませんよ(^^)
宮乃
2007/09/05 11:26
ちなみに、前例がない事をするには抵抗勢力があまりにも多く大変ですが、一度動かしてそれが反響が良かったりすると「前例がある」とかいってすぐに動き、やりやすくなりますので、めげないで頑張って下さい(^^)。費用は「ない」ものではなく、作るものです。それが出来ないのなら仕事してないって事だという認識がない事が給料ドロボーです。費用の捻出の仕方も、その道に詳しい方と相談して、役所に提案し動くしかないようにもっていくのが一番かと思います(基本的にお役所は何も考えていないです。惰性でやってます。全ての方がそうではないでしょうが、体質的に)
宮乃
2007/09/05 11:35
検索でたどり着いたのですが、こういう気概をお持ちのママさんに出会えて嬉しいです。放課後子ども教室の件、お役所の体質、本当にそうだと思います!!めげずに頑張るしかないですね。
お掃除おばさん
2008/04/22 02:37
お掃除おばさんはじめましてこんにちは!!うちの学童はいつも助成金カットや厳しい微々たる金額の指摘に右往左往して頑張っています。
大切にした分だけ未来に子供たちから返ってくるのですから、お役所に入って業務改善したいくらいです。明るい未来が出来ると思います・・・(笑)。
宮乃
2008/04/22 10:27
はじめまして。いろいろ検索していてここにきました。
うちの次男の通う小学校では、4月から放課後子ども教室が、学童クラブへ移行されることになりました。ただ、6年まで受け入れ可能ということですが、月謝が発生してしまいました。移行された理由は、学童のほうが補助金が高かったそうです。
話せば長くなるのですが、子どもの教育のことは、どこに行こうが平等にしてほしいし、お金がないなんてお役所が言い訳するのが許せないです。その町の子どものためにお金を作れないのか(ほかの経費削減できないのか)情けない限りです。
私が昔、勤めていた会社の上司から言われた言葉です。
「担当が変わったら、中身も変わっていかないとその人は何もしていなかったことになる」
お役所では変わってはいけないところのようです。
何もしていないところ、まさに前例通りするところなのですね。
ひつじ
2011/03/20 22:24

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